Quantcast
Channel: FantastechFashion »ファッション業界
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2

コミュニティーマネージャーとは?ファッション業界におけるソーシャルメディア・ポストの役割とその重要性【後編】

0
0

前回のブログ『次なる憧れのポスト?!ファッション業界におけるソーシャルメディア・ポストの役割とその重要性【前編】』では、Paris(@Japanese_paris) が考えるソーシャルメディア・ポストの3つの役割のうち(1)と(2)について考えてみました。

■ソーシャルメディア・ポストの3つの役割
(1)各種ソーシャルメディアの管理 【基本】
(2)マーケティング・コミュニケーションツールから発信された情報のさらなる拡散
(3)コミュニティーの形成

今回は、(3)のコミュニケーションの形成について考えて後に、Parisが考える理想のソーシャルメディア部門の組織について書いてみます。

ソーシャル系のスタートアップ企業なんかででたまに目にする「コミュニティーマネージャー」ですが、実はファッション業界においても、この「コミュニティーマネージャー」が今後、非常に重要な役割を持つとParisは考えています。

(3)コミュニティーの形成
(1)(2)、どちらの仕事もソーシャルメディア担当者には欠かせないものですが、コミュニティーの形成こそがソーシャルメディアの真髄であるとParisは思っています。

その前にそもそも、コミュニティーって何?

コトバンクによりますと、

居住地域を同じくし、利害をともにする共同社会。町村・都市・地方など、生産・自治・風俗・習慣などで深い結びつきをもつ共同体。地域社会。

と説明されています。ただし、ソーシャルメディア上において、コミュニティーを考える際、コミュニティーには2つの種類があります。

A. Similar demographic community
1つ目は、年齢や居住地、収入などデモグラフィック属性が近い人達が集まった、リアル社会での人間関係が繁栄されたコミュニティー。便宜上「Similar demographic community」と呼びます。このコミュニティーがそのままソーシャルメディアに持ち込まれた関係性を、「ソーシャルグラフ」と呼んだりします。

例えば、大学のサークルなどです。それぞれが既に繋がりを持っているので、容易に見つけることができます。特に大学生サークルなら、twitterやfacebookでオフィシャルアカウントを持っている団体も多いので、探せば「代表」などのポジションにいる影響力のある人物とコンタクトをとることができます。

B. Shared interest community
2つ目は、共通の興味・関心・ファッションテイストを持つコミュニティー。便宜上「Shared interest community」と呼びます。ソーシャルメディアの世界における、この人と人の繋がりは、「インタレストグラフ」と呼ばれています。

それぞれは、ソーシャル上で繋がり、リアルでも繋がる場合もあります。また、潜在的に繋がる可能性を秘めていますが、まだ繋がれていない場合も多く、このコミュニティーを見つけ出すのは難しいです。
例えば、「ガーリィー&モード」をテーマにしたファッションコミュニティーや、「Olympia Le-Tan」というブランドが好きな子達のコミュニティー。どちらもマスではありませんが、一定数の根強いファン層がいます。ただし、彼女たちは年齢や居住地はもちろん、言語すらも違う場合もあります。

ソーシャルメディア担当者の役割は、ブランドに合ったこれら2種類のコミュニティーを見つけ出し、育成していくことです。特に「Shared interest community」は、それぞれがまだ繋がっていない場合もあるので、このコミュニティーに属している人たちを「繋ぐ場」を提供する必要があります。「繋ぐ場」は、リアルであったり、オンライン上だったり、またはこのコミュニティー内の影響力のある人が提供するプラットフォームかもしれません。これらShared interest communityが繋がってこそ、このコミュニティーは強力な力を持ち始めます。

*コミュニティーの見つけ方については、過去記事『【BOOK REVIEW】GILT(ギルト)――ITとファッションで世界を変える私たちの起業ストーリー』でちょっと書いています。良ければ御覧ください。

 

■組織図とJob titleの提案
以前は、PR担当や販促部などが掛け持ちでソーシャルメディアの管理をしているケースが多い様でした。(2)で説明しているとおり、他のマーケティング・コミュニケーションツールとの連携は不可欠ですが、業務がこれ程までに多岐に渡ると、さすがに掛け持ちは難しくなってくると思います。そこで、下記の様に、業務別に役職を分けてみてはいかがでしょうか?

(1)の各種ソーシャルメディアのコンテンツを作り、管理する人を「Social Media Contents Planner

(2)の他部署と連携して、他のマーケティング・コミュニケーションツールから発信された情報をさらに拡散していく人を「Social Media coordinator」

そして、(3)のコミュニティーを形成し管理していく人を「Community manager」とし、これら3つの部門を総合的に管理をする人を、ストラクチャーのトップにいる「Social Media Manger」とするのはいかがでしょうか?

 

■最後に
ソーシャルメディアは、マーケティング・コミュニケーションのツールとして必要不可欠なものとなりました。もはや、一過性のブームなんかではありません。プラットフォームはfacebookやtwitterから別のものに変わる可能性がありますが、重要なのはツールではなく、個人がどんどん情報を発信できる世界になったということです。

そこで、ブランドは対個人やその個人を取り巻くコミュニティーとのコミュニケーションを取っていく必要があります。そして、そのコミュニケーションのツールが、ソーシャルメディアなのです。仕事の片手間に行うのではなく、専任のポジションを設け、ストラテジックに、そしてそれなりのお金を掛けていくべきだと思っています。

最後に、この期に及んで「SNSは無料の販促ツールだ!どんどんやれ〜!」とか仰せられている販売促進部のおっさん達に言いたい。
確かにプラットフォーム自体は(今のところ)無料で提供されています。けれども、ツールを使って発信するコンテンツがなければ、ソーシャルメディアの本当の力を発揮することができません。コンテンツの制作にはそれなりのコストがかかります。
ソーシャルメディアはもはや、無料ので使える便利なツールではないのです。

 

ご意見・ご感想はtwitterもしくはメールにてどうぞ!

 

image : Image courtesy of Ambro / FreeDigitalPhotos.net

参考元:

1* http://blog.members.co.jp/article/9454


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2

Latest Images

Trending Articles





Latest Images